D5300が気に入らない理由

投稿日:2017年4月1日 更新日:

デジタルカメラ

次期カメラは「消極的選択」としてD5300が最有力候補に挙がっているのだが、決して気に入っているわけではない。心の底から欲しいなどと思ったことは一度もない。消去法で行くとD5300しか残らない、それだけのことである。だから消極的選択なんだ。本当に欲しいカメラであれば少々値上がりしても買っているはずだろう。何しろ今は一眼レフ不在なのだから購入する大義名分は十分にある。にもかかわらず、いつまでも引き延ばしているのは「欲しくない」からに他ならない。ではなぜD5300が気に入らないのか、具体的な理由について述べてみよう。

D5300のここがイヤ!

1. デザインがダサい

デザインなんてカメラの機能には何の関係もないことはわかり切っている。しかし道具として気に入るか入らないかはデザインが大きな要素であることは間違いない。どんな優れたカメラであってもカッコ悪いカメラはいずれ手放したくなるし、逆にデザインがカッコ良ければ少々の欠点には目をつぶって長く使っていたりする。

D5300のデザインはひと言で言ってカッコ悪い。もっと言えばブサイクだ(爆)。丸っこくてずんぐりむっくりの肥満体ボディー。それをカワイイと称する人もいるのだろうが、自分にはどう見てもダサいだけ(爆)。D5500になって多少スリムになったけれど、背面側から見た印象はやはり同じ。中でも自分が一番嫌いなのは「撫で肩」デザインである。向かって右側のペンタ部からなだらかに落ちていくところがどうにも許せない。あれを気に入って使っている自分がどうしても想像できないのだ。

2. ファインダーがしょぼい

一眼レフにとってファインダーは命である。しかしD5300をはじめエントリー機種のファインダーはペンタプリズムの代わりにペンタミラーを採用している。当然、倍率は低い。D5300単独で見ればそれほどでもないが、D7200等と比較すると小ささに愕然とする。

そしてもっと深刻なのは視野率が100%でないこと。ファインダーで見たものがそのまま写るのが一眼レフの魅力のはずだが、実際には一回り大きい範囲が写ってしまう。フレームアウトしたはずの電柱やおっさんの頭が入ってしまうことは日常茶飯事である。視野率が100%でないと余分に写る範囲を見越してフレーミングしなければならない。それがものすごくストレスになる。いっそのことライブビュー撮影した方がマシである。

3. 電子水準器がない

フィルム時代には電子水準器などなかったし、そんなものに頼るのは邪道という意見もあるだろう。しかし慎重に水平を出したつもりの写真が傾いているのを見つけたときはショックである。被写体の中に明確な垂直線があれば容易に水平は出せるんだけど、そういうものがないと水平を出すのは意外と難しい。よく電柱を基準にすることがあるが、あれは傾いていることが意外と多いんだ。さらに画面の端になるとパースペクティブの影響で傾いて見えてしまう。そうなるとどこに合わせていいのかわからなくなる。ましてや人工物が一切ないネイチャーフォトだとさらに難しい。

三脚を使っているときは三脚側の水準器で水平を出せるから別に要らない。でも手持ち撮影では電子水準器がないと傾く確率が高い。特に縦位置では傾きやすい。電子水準器があると水平を気にするあまり撮影に時間がかかるのが欠点だが、今どきのデジタルカメラとしては電子水準器は必須の装備と考えるのである。

4. 1ダイヤル

D5300にはいわゆるコマンドダイヤルが1つしかない。これが中級機との差別化だ。ダイヤルが1つしかないと、何をするにも「ボタンを押しながらダイヤルを回す」という操作を強いられる。特に面倒なのが露出補正だ。D5300の露出補正ボタンは非常に押しづらい場所にある上、Pentaxのように「押してから回す」という操作ができず「押しながら回す」という操作しかできない。これをやると指がつりそうになる。2ダイヤルであれば一方のダイヤルを露出補正に割り当てることもできるが、1ダイヤルだとそれができない。初めから1ダイヤルだとそういうものかで我慢できるが、D7000やK-30で一度2ダイヤルの便利さを経験しているから元には戻れない。

5. AF微調整ができない

AF一眼レフのAF精度が信用できないのは常識である。ファインダーでは合っているように見えても、開放絞りで撮影し、等倍で見ればはっきりボケが確認できることがある。それはカメラのクセだけでなく、レンズとの相性で生じることもある。要するに予測不可能なのだ。

そんな時にお世話になるのがAF微調整だ。ところがD5300などNikonのエントリー機ではAF微調整ができない。これは万が一、レンズとの相性が悪かった場合、非常に恐ろしい。カメラ側で調整ができないんだからどうしようもない。特にサードパーティー製のレンズでは相性問題が生じやすいからなおさらだ。以前D7000で痛い目に遭ったことがあるが、AF微調整ができたからまだ救いようがあった。それがないカメラは恐ろしくて使えないだろう。

6. 使えるレンズが限られる

Nikonのエントリー機ではレンズ側にモーターを内蔵したAF-SやAF-PタイプでないとAFが働かない制約がある。もちろん新しく購入するレンズであれば当然対応しているから何の問題もない。しかしうちに数本あるフィルム時代のレンズを利用しようとすると、どれもAFが効かないんだ。さらにDタイプ以前のレンズだと露出計すら効かない。これじゃNikonのレンズがあると言っても実際には使い途がない。つまりNikonを選ぶアドバンテージは半減してしまう。

結論

1.はさておき、2.~6.の問題を乗り越えるには結局D7200以上に行くしかない。Nikonのヒエラルキーはそのようにできているのである。エントリー機は故意に差別化することで、上位機種を買わせる戦略なのだ。自分のような中途半端なマニアはまさにその隙間にはまっている。

もちろんD7200を買えば全てが解決するわけだが、あのデカさは絶対にあり得ない。許容範囲を超えている。すでにD7000で懲りているから買わなくてもわかる。年に一度しか持ち出さないカメラなど買っても何の意味もないからだ。

結局、NikonにはD5300とD7200の中間が存在しないんだよな。これがCanonならEOS 8000DやEOS 9000Dという機種があってエントリー機と中級機の間を埋めてくれる。さすが王者Canonは層の厚さが違う。といってCanonは絶対買わないよ。一番嫌いなメーカーだから(爆)。

結論としてNikonに欲しいカメラはないということになる。しかしm4/3に完全移行する気もない。やはりメインはAPS-Cが欲しい。今さらE-M10 markIIやG7を買ったところで変わり映えもしないわけだし、同じようなカメラをもう一台増やすのは無駄以外の何物でもない。

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