昨日、OLYMPUS Viewer 3の新しいバージョンが出ていたのでアップデートしてみた。真新しい機能は「デジタルシフト」の追加。要するに昔は大判カメラやシフトレンズを使って行っていたアオリ操作をソフトウェア的にやってしまおうということである。
広角レンズで見上げるように建物を撮ると上すぼまりに写ってしまうが、建築写真では建物の線が地面と垂直になっていることが求められるので、昔はアオリを用いて撮影時に補正していた。今ではこういうのはPhotoshopを使って補正できるが、RAW現像ソフトで補正できれば誰にでも使いやすい。これが無料の現像ソフトにも搭載されたことは画期的である。
これがデジタルシフトの調整画面。設定は至ってシンプルだが、上下方向・左右方向いずれにも補正できるようになっている。補正を行ったことによりカットされる範囲が出てくるので、それを調整することも可能だ。
オリンパスには珍しく全機種対応の大盤振る舞い(笑)。まあこれはカメラの機能とは直接関係ないので当然だろう。これだけなら褒めてやりたかったのだが・・
もう一つの新機能はアートフィルターの追加。E-PL7で新たに搭載された「ヴィンテージ」や「パートカラー」が追加された(らしい)。しかし、E-PL5のRAW画像で確認すると、新しいアートフィルターは出てこない。
ご覧の通り、使用可能なアートフィルターは従来のままだ。オリンパス、またやりやがったな!(爆)
まあE-PL5で使えないのは想定の範囲内だが、価格.comで調べてみると、なんと上位機種のE-P5ですら使えないんだそうだ。それを聞いてぶったまげた。いったいどこまでドケチなんだ、オリンパスってやつは・・。ここでも「釣った魚に餌はやらない」政策は健在だ。
旧機種もファームウェアで対応せよとまでは言わないが、こんなのはカメラの機能にまったく依存しない純粋なソフトウェア処理だから、せめてPCの現像ソフトでは全機種対応させてしかるべきである。いや百歩譲って現行機種に限ってもいいだろう。それがPENシリーズのフラッグシップ機ですら使えないとは、ユーザーをコケにしてるとしか言いようがない。
ここでもし全機種で使えるようになっていたらユーザーはどう思うか? きっと「オリンパスは旧機種も見捨てずに面倒を見てくれる良い会社なので次も買ってやろう」と思うことだろう。しかし、こういうあからさまな旧機種切り捨てを行えば「オリンパスって、ひでえクソ会社だな。金払って買っちゃったユーザーには用無しかよ!二度と買ってやるもんか!」となるに決まっている。
こういうユーザー心理をまったく理解していないクソ会社、それがオリンパスだ。表向きは旧機種と差別化して利益拡大を図るつもりなのだろうが、それが逆に将来の見込み客を確実に減らしていることに気付いていない。こういうセコい戦略を続ける限り、いつまでも三流から抜けられないんだよ!