以前K-30で撮影画像が真っ黒になる現象(いわゆる黒死病)が発症し、その時は腹を立ててPENTAX機材一式を売り飛ばした。原因は絞り制御ユニットの不具合であることは判明している。同様の事例はK-30だけでなくK-50やさらに後継のK-S2, K-70でも確認されている。これらの機種はすべて同じシャッターユニットを採用していることから、遅かれ早かれこの現象が発生することは明らかで、いわば持病である。こんなのは機種固有の不具合であるから本来ならばリコールすべき事案であるが、未だに改善されないまま同じユニットを使い回している。
自分のK-70もいずれ来るものと覚悟していたが、今年になってついにその時が来た。購入して丸6年での発症である。K-30の時は確か3年半くらいで発症したので、それに比べれば長かったが、やはりK-70でも同じように発症するのである。
ネット情報を調べると、この現象が起こる原因は絞り制御ユニットの金属部品が磁気を帯びて戻りが悪くなるためらしい。YouTubeには自己責任で修理する方法までアップされている。さほど難しくない作業のようだが、ケースを分解するのがかなり面倒なのと、磁気を抜く作業がうまく行くかどうかはわからないので、自分でやっても直らない可能性が高い。やはりメーカーに修理依頼してユニットごと交換してもらうのが確実であろう。
幸いK-70は現行のKFと中身が同じだから、まだ修理可能である。これがK-S2だともう修理不能になる。直せるうちに直しておいた方が得策である。
確か修理代は17,000円かかると聞いていたので、今なら値上がりして2万は超えるんじゃないかと覚悟していた。しかしサービスセンターに送付して見積を依頼すると修理代7,000円と代引手数料300円に加えて消費税730円で合計8,030円だと言う。あれ、えらい安いんじゃないの? そのくらいなら修理した方がはるかに良い。
リコーに修理を依頼する時はクロネコヤマトのピックアップリペアサービスを利用すると自宅まで取りに来てくれて、カメラを渡すだけで勝手に梱包して送ってくれる。しかも送料は無料だ。これはめちゃくちゃ便利。
修理に要した期間は見積後、約2週間かかった。まあそんなものだろう。返品にかかる送料も向こう持ちで、修理代は受け取り時に代金引換で支払う。下はその領収証だ。
確かに8,030円しかかかっていない。PENTAXにしてはずいぶん良心的な気がする(笑)。一応、到着後動作を確認すると黒死病はしっかり直っていた。同時にAF精度と露出精度の調整もやってくれたようで、ピントがバッチリ合うようになった気がする。
これで当分は大丈夫なのだろうが、持病なのだからまた数年経つと同じ現象が発生する可能性が高い。その時にはたぶん修理不能になっているだろうから、自分で直すか、別の機種に買い換えるか、PENTAXとおさらばするしかないであろう。
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