ViewNX 2を使ってみた

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フォトレタッチ

ViewNX2

今さらな話題ではあるが、ニコンのデジタルカメラに添付されている純正現像ソフトViewNX 2。すでにLightroomを持っているので、これまで開封もしていなかったのだが、最近バージョンアップされたので一度使ってみようとインターネットからダウンロードしてインストールしてみた。ダウンロードは別にユーザーでなくても誰でもすることができ、オリンパスみたいにシリアルを入力しろとかケチくさいことは言われない。カメラを持ってないと意味のないソフトだから当たり前であろう。


さてちょっと使ってみた印象だが、OLYMPUS Viewer 3に比べると機能がシンプルでわかりやすいという印象を受けた。まあオマケのソフトだからそんなに凝ったことはできないのだが、必要最小限の機能がコンパクトにまとめられている感じがする。マニュアルは読まなくても使うことができた。またこの手の現像ソフトはパラメータの反映に時間のかかるものが多く、OLYMPUS Viewer 3などは遅すぎてイライラさせられるのだが、ViewNX 2は比較的速いと思う。Lightroomほどリアルタイムに反映されるわけではないが、十分許容範囲だろう。

メーカー純正の現像ソフトを使う意義は、メーカー独自のピクチャースタイルやアートフィルターを反映させるためにあると言ってもいいだろう。まだD7000を買って日が浅いので、ピクチャースタイルによる描写の違いなど実は撮り比べたこともない。しかしRAWからの現像でピクチャースタイルを適用させれば、いちいち実写しなくても効果をシミュレーションすることができる。そこでよく使いそうなものとして、スタンダード、ニュートラル、ビビッド、風景を試してみた。まずニュートラルはコントラストが低すぎて眠い感じ。これは素材性を重視する以外に使い途はないだろう。ビビッドは彩度がぐっと上がり、コントラストも強くなってベルビア風の仕上がりになるが、どぎつすぎて好みではない。風景もビビッドとよく似ているが、彩度はそれほど強調されず、グリーン系がやや鮮やかになり、シャドウが黒く潰れた感じになる。これはリバーサルフィルムの写りを意識しており、おおよそプロビア風と言ったところか? シーンによっては風景を使うのもたまにはアリかもしれないが、コントラストが強すぎてあまり好みではない。やはりスタンダードが一番使いやすいように思う。

以上のシミュレーションはLightroomにも用意されているカメラプロファイルとほぼ同じ結果であった。なおD7000にも搭載されているアートフィルターを適用させることはできない。この辺はOLYMPUS Viewer 3よりも割り切られているということか・・

RAW編集機能としては、露出補正やホワイトバランスなどの基本的なものは当然として、ハイライトとシャドウの補正が個別にできるのは良いと評価する点。OLYMPUS Viewer 3はこれができないのが不満なのだ。その代わり、高感度ノイズ低減の調整やゆがみ補正はできないようだ。やはり機能はかなり絞られていて細かい調整には向かないが、必要最小限のものは備わっており、むしろこれで十分とも感じる。それ以上必要なら有料のCapture NX 2を買ってくれということなのだろう。

オリンパスの場合は高感度ノイズ低減のアルゴリズムに問題があり、OLYMPUS Viewer 3の処理だと解像感が失われる欠点があったためにLightroomを導入する必要があったのだが、ViewNX 2ではそういう問題はないので、特別な目的がない限り、ニコンのカメラしか持っていないのならあえてLightroomを導入する必要はないと言えるだろう。まあ複数メーカーのカメラを使っていると、処理を統一できる点でLightroomは便利なのではあるが・・

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