2015年4月 K-30 / SIGMA 17-50mmF2.8EX DC
野迫川村は奈良県の南西部、和歌山県と隣接する人口500人余りの村である。奈良県で最も人口が少なく、奈良県民でさえどこにあるのか知らず、和歌山県だと思っている人も少なくないはずだ(笑)。そんな超過疎地帯であるから、野迫川村には意外なほど多くの廃校が残っている。まさに廃校の宝庫。ただ、あまりに不便すぎて行くことさえ容易でない場所が多いんだ・・
今回紹介するのは最も容易に行ける場所。国道168号線の阪本から県道53号線に入り、急な坂を上っていくと、やがて平らになったところが今井地区である。道路からもちらっと見えるが、この集落の中に昭和52年に廃校になった今井小学校がある。
県道沿いに車を停めて集落の中を歩いて行くと石段が現れて、その上に校門があった。しかし表札は取り外されている。
建物は古いが、窓はアルミサッシに入れ替えられており、補修の跡が見える。廃校年度の割にほとんど傷んでいないので、今でも集会所か何かに使われているのだろう。
草ボウボウの校庭には誰も使わなくなった遊具だけが寂しげに残っている。
短時間の立ち寄りだったのでさらっと外観のみだが、今井の集落はなかなか凄いところだった。自動車が通れる道がなく、人だけが通れる細い小径が民家の間を縫うように走っている。宅配の人とか大変だろうねえ・・