D7000売却

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D7000がヤフオクで落札され、旅立っていった。残念だったのは落札価格。つい一週間前まで確実に5万円は超えていたのだが、この土日から相場が3000円ほど急落して5万円にわずかに届かなかった。いったい何があったのか? まあヤフオク相場は需要と供給の関係で決まる。D7100やD600の登場でD7000も大量に中古が放出されているから、このところ供給過剰気味である。デジカメはやはり生ものだから、ぐずぐず迷っているうちに価値が目減りしてしまう。「売るなら一日も早く」これがデジカメ売却の鉄則である。

同時にニコンの単焦点レンズ2本も処分したから、全部合わせて8万円弱の現金が転がり込んできた。これで当面の経済危機が回避された。本音を言うと、現金の魅力に負けたということだ(爆)。別に儲かったわけではない。カメラ銀行に預けていた金を下ろしてきただけだ(笑)。これが次のカメラ購入資金に化ける。(爆)


購入からわずか4ヶ月で手放したわけだが、特に短いというわけではない。こういうことは結構よくあることだ。これまでの最短記録では3週間というのがあった(笑)。デジカメの平均的な賞味期間は2年程度だから、それに比べて4ヶ月は決して短くはないと言えるだろう。どうも届いたその日からこうなりそうな予感がしていたのだが、そのために「借り物」気分が抜けなかったのだ。ともかく、これで今年はカメラを1台も買わないという目標はまだ継続されている。D7000は有料で借りていただけだ。(笑)

購入当初からD7000のAF精度には悩まされてきたが、別にそれが売却の決定的な要因ではない。おそらくこれは個体差の問題ではなく、D7000に共通する持病であろう。ピントがずれると言ってもf8くらいに絞っちゃえばわからないレベルだから、ほとんどの人はピンボケに気づくこともなくそのまま使っているのだろう。何となく甘いと思っていても、まあそんなものだろうと思って見過ごしているはずだ。しかしいくら絞っても厳密に言えばピントが合うのは一点だけだから、初めからピントの合っていない写真はやはり甘い。ライブビューで正確に合わせたときのシャープさを知っているから、それと比べると甘いことがわかってしまうのだ。実用上問題ないとはいえ、こういうのは精神衛生上良くない。それを気にする人はメーカーのサービスに調整に出すわけだが、たいていの場合「規定の範囲内で異常なし」で突き返されてしまう。メーカーというものはあくまでも不良を認めないから、「規定の範囲内」の一点張りで逃げようとする。それが嫌ならクレーマー認定を覚悟でサービスと粘り強く交渉するしかないのだ。そのエネルギー自体が大いなる無駄といえる。まあ見て見ぬフリをするのが大人の知恵だろう。

売却の決め手となったのは、これほどでかくて重いカメラは一生使わないであろうことが確信できたからだ。これは何度も言ってきたことだから間違いないだろう。これほどの大きさと重さになれば自力で運ぶことが困難になり、車がなければ運べないカメラになってしまった。その昔、ネイチャーフォトに凝っていた頃はF2.8クラスの巨大ズーム2本に3.8kgもある三脚を担いで歩き回っていたものだが、それは撮影地のすぐ近くまで車で行けたからこそ可能だったこと。でも今はもうそんな趣味はない。馬鹿でかいカメラを提げて山に登ったり、街を歩いて何が楽しいだろうか? でかくて重いカメラは旅の楽しさをスポイルするものでしかないのだ。体力のなくなったおっさんが使うカメラじゃない。おっさんは小さくて軽いカメラでパチパチやるのが性に合っている。結局出番がなくて、車の中で留守番しているようなカメラに何の意味もないのだ。

結果論になるが、もしD5100をそのまま持っていたとしたら、展開は違ったものになっただろう。あの大きさと重さならもっと活用範囲はあったはずだ。しかもキットレンズ付きだから、レンズがなくて困ることもなかった。しかし後の祭り。もし今度ニコンを買うとすれば、迷わずD5200を選ぶ。D5300の発表で暴落が始まっているから、今お買い得だ。

D7000の失敗でもう一つ言えば、ボディーだけ買ってしまったこと。レンズのことをまったく考えていなかった。とりあえず手持ちのレンズで使っておいて、後から買えばいいなんて軽く考えていたが、そのレンズも最低4万円近くする。深刻な財政難でその金が用意できないのだ。一方、4万円も出せば暴落したG5のダブルズームキットなんかが買えてしまったりする。そう考えると、レンズを別に買うというのはものすごく割高感があるのだ。やはりボディーとレンズは一体で考えなければならず、レンズキット以外の選択というのはあり得なかった。

そしてD7000だけではないのだが、ニコンの絵自体が気に入らなかったという理由もある。きわめて主観的な感覚だからどう言っていいのかわからないのだが、ニコンの絵はどこかノッペリしていて平板的であり、立体感が感じられない気がするのだ。あくまでも主観なのだが、オリンパスの絵と比べるとどうしてもそう感じてしまう。コントラストが低いのとはまた違う、何とも言いようのない感じなのだが、確かにそうなのだ。

そんな複数のマイナス要因と、危機的な財政難が重なって売却という判断に傾いたわけだ。もちろん今なら高値で売れるという安心感も後押しした。今でも新品で6万ちょっとで買えるのだから、5万で売れればかなり良い線である。4ヶ月で約2割の減価償却といったところだろう。もっと使い込んでいればレンタル料の元は十分取れただろうが、作品と言えるものはまったく残せなかったのが心残りである。しかしブログ的に見ればそれなりに貢献はしている。何と言ってもD7000はユーザー数が圧倒的に多いから、D7000絡みの検索でかなりアクセスアップが見込めた。特に「D7000 AF調整」というのが多い。やはりAF精度はD7000のアキレス腱なのだ。転んでもタダでは起きない(笑)。自分が持ってもいないカメラにケチを付けるのは感心しないが、一時的にでもユーザーだったのだから、これからは遠慮なく言わせてもらおう。そしてD7000の悪口でアクセスアップを図り、元を取るのだ。(爆)

これですべてが購入前の状態にリセットされた。これからの方針だが、今持っているカメラで何も困っていないので当分カメラはいらない。改めてE-620の素晴らしさを実感した。D7000は早まって失敗したので、今度はじっくり機が熟すまで待つ。まあ欲しいカメラはもう決まっているのだが、値下がりするまで気長に待つ。それだけのことだ。今回の売却でニコンの資産をかなり縮小したから、もうニコンに縛られる理由がなくなった。今度のカメラ選びは過去のしがらみにとらわれず、まったく新しい状態から始められる。すべてを白紙に戻し、また妄想の日々が始まるのだ。(笑)