2016年7月 K-30 / SIGMA 17-50mmF2.8EX DC
旧紀和町(現熊野市)の矢ノ川(やのこ)地区に昭和63年(1988年)に休校となった矢ノ川小学校がある。ここは国道311号線沿いにあって何度も通っている場所なのだが、今まで気づかなかった。学校は道路より一段高い場所にあって、国道から見えないことはないが、よほど注意してないと見過ごしてしまう。
国道から階段を上がると石造りの校門が残っている。
校舎は木造平屋建てだが、L字型に曲がった変わった構造をしている。しかも高低差があって一見二階建てのようにも見える。玄関は手前側にあるが、ここは鍵がかかっていて入れなかった。
しかしこの草ボウボウは凄いな。とてもじゃないが近寄れない。画面右端に手すりがあって二階部分の入口があるが、たとえそこまでたどり着いたとしても入れる保証はない。この時点でいったんは潜入を諦めた。
しっかり潜入、丹念に探せば経路はあるものだ(笑)。「講堂」の札がかかった部屋には昔の農具や展示ケースがあり、一時は資料館として使われていたようだ。
ここが外から見えていた二階部分の入口。靴箱があるのでこちらが児童用の出入口だったのだろう。案の定、中から鍵がかかっていたのでいくら頑張っても入れなかったわけだ。
L字型に曲がった一階部分に下りようとするとトラップが待ち受けている。これはもう無理だな・・
一階は教職員用のスペースのようだ。保健室の中がどうなっているか気になるが(笑)、諦めて引き返す。
美術室の札がかかった部屋は畳が敷かれているだけで何もなかった。
理科室には実験台があるが、器具類は何もなし。スピーカーが1個転がっているだけだった。
まるで今まで授業をしていたかのように机が並んでいる。これは演出じゃないだろう(笑)。
これも本物っぽい。どうも夏休み前に閉校になったような雰囲気である。
この廃校は外観がなかなか美しい。この時期だと草ボウボウで非常に廃墟感が漂う。中は講堂以外あまり物がなくて面白味に欠けるが、荒らされた形跡がないので状態はなかなか良い。アクセスしやすい場所にある割にネット上では情報が少なく、他に一つ二つしか出てこない。それだけ見つけにくいということなのだろう。