デジタルカメラ レンズ

24-85mmを再検証してみる

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D7000を買ってもレンズがないと使えないということで、手持ちの中からマシそうなものを探していたのだが、唯一使えそうなのはAF50mmF1.4Dというのが前回の結論。ただD7000で使うと75mm相当の中望遠になってしまうから、画角が狭すぎて常用するには無理がある。これ一本持っていてもどうにもならない。そこでもう一度AF24mmF2.8DとAF-S 24-85mmF3.5-4.5Gについて検証してみる。

前回はどちらも開放では周辺が甘く、f8以上に絞らないと使い物にならないという結論だったのだが、ピント精度の問題とかもあっていまいち再現性に欠ける。その前にまずMTFなどの科学的手法により評価されたデータを調査してみる。いずれもPhotoZoneのサイトでレビュー記事が見つかった。もちろんレンズの性能はMTFだけで評価できるようなものではないが、一つの客観的な指標として実写との差異を比較してみるのも悪くはないだろう。

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Nikon_AF_24mm_mtf
PhotoZoneより転載

まずこれはAF Nikkor 24mmF2.8Dの解像力テスト結果。このテストに使われた機材はD7000となっているから、まったく同じ環境である。これを見ると「なんじゃこれは?」という悲惨な結果だ。数値が大きいほど解像力が高いことを示すが、中央(Center)はそこそこの値を示しているものの、周辺(Border)や四隅(Extr)は実に酷い。しかもf8まで絞っても実用レベルに達しないというお粗末な結果になっている。どうりでピリッとしないわけだ。このレンズもフィルムではそんなに悪いとは思わなかったが、デジタルとの相性が最悪という一例だろう。

Nikon_AFS_24_85mm_mtf
PhotoZoneより転載

次にこちらはAF-S Nikkor 24-85mmF3.5-4.5Gの解像力テスト結果。ズームレンズなので24mm, 40mm, 85mmそれぞれの焦点距離で測定されている。ただテストに用いられた機材はD200という1000万画素時代のものだ。そのため解像力の数値は単純比較することができない。しかし中央と周辺の差を見ると、いずれの焦点距離でも非常に差が少ないことに驚く。これだけ見れば24mmの開放でも使えそうな気がしてくる。しかし実写ではとても使えたものではないことがわかっている。この差は何なのか? もちろん1000万画素での評価だから、1600万画素ほどシビアではないということもあるだろうが、それにしても実感とはかけ離れている。もしかしてこれが当たり個体ということなのか?

いずれにせよ、客観的な評価によると、24mmよりも24-85mmの方が性能は良さそうだということは間違いない。それにしてもこの前のテストで見た極端な片ボケは何だったのか? もしかするとピントがずれているかもしれないので、今度はライブビューで厳密に合わせてみよう。それで改めて使えるかどうかを判断するのだ。

というわけで再度24-85mmのテストをしてみたのだが、あまりの暑さに思考能力が奪われてしまい、条件を揃えるべきところを揃えられていなかったりする。MFでピントを確認しようと思いつつ、結局そこまでできなかった(苦笑)。例によってLightroomで現像したフルサイズの画像を載せておく。クリックすると拡大するが、閉じるときはESCキーを押す必要がある。

20130708_112346
D7000 / AF-S Nikkor 24-85mmF3.5-4.5G ISO100 f5.6 1/800s(クリックで拡大)

これは24mm端のf5.6で撮影したもの。ピントは画面中央のセンターラインに合わせている。開放でもピントが来ているから、ピントズレはないはずだ。念のためピントを合わせた後MFに切り替え、ピント位置が動かないようにした。開放f3.5~f16まで撮影してみたが、開放ではやはり周辺が甘いのは同じ。ただし、この前のような極端な片ボケは見られなかった。そしてf5.6まで絞ると周辺は若干甘いが、このくらいならまだ使えるレベルだろう。f8まで絞ると全体にわたって文句のない描写となる。

20130708_111736
D7000 / AF-S Nikkor 24-85mmF3.5-4.5G ISO100 f8 1/250s(クリックで拡大)

これはまた別の場所で絞りf8で撮影したもの。ピントチェックを怠っていて、後から見るとやや前寄りにピントが来ていたようだ。それでもf8まで絞ると後方までパンフォーカスになっており、後ろの木立などもしっかり解像している。これだけ写ればまず文句はないだろう。

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D7000 / AF Nikkor 24mmF2.8D ISO100 f8 1/320s(クリックで拡大)

ついでに24mmF2.8でも撮ってみた。これもf8まで絞っている。そんなに差はないように見えるが、よく見るとf8まで絞っても周辺が甘い。何となく色収差がありそうな感じ。

というわけで、やはり24-85mmの方が高画質に見える。PhotoZoneのテストは正しかったということか? まあf8まで絞ることを条件にすれば、24-85mmを常用レンズにしても良いということは言えそうだ。何のための単焦点なのか? 24mmF2.8Dは小さいこと以外にメリットがない。リストラ候補の筆頭に上がった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
E-620 / ZUIKO Digital 14-42mmF3.5-5.6 ISO200 f5.6 1/640s(クリックで拡大)

ついでと言っては何だが、E-620でも同じシーンを同じ画角で撮ってみた。アスペクト比が異なるので厳密ではないが、焦点距離は同じ36mm相当になるようにしてある。またLightroomの現像条件もシャープネスやノイズリダクションはD7000と同じ設定にしてある。画素数が異なるので厳密には比較できないが、f5.6でこれだけ写れば何の不満もないといったところである。その分、感度を上げなくて済むことになる。ごく細部では画素数分の差はあるかもしれないが、A3くらいのプリントでその差を見出すことは難しいだろう。逆に言えば同じ画質しか得られないのなら、わざわざ大きくて重いカメラを持ち出す意味はないということ。あとは解像力より描写性の問題だ。明らかにD7000とE-620は描写傾向が異なると感じている。今回のサンプルではあまりはっきり出なかったのだが、今後これについてもう少し掘り下げてみたい。

E-620はキットレンズでもf5.6まで絞れば完璧な描写をする。片やD7000に24-85mmを付けたところで広角側が物足りないし、f8まで絞らなければならないという制約まで付く。しかも手ブレ補正は効かない。つまり「苦労して我慢」しなければ使えないレンズなのだ。もちろん重量だって全然違う。今回持ち替えてみてE-620のあまりの軽さに驚いた。

そこまで苦労しても描写が優れていれば使う価値はあるのだが、どっちが良いかというと好みなのはE-620の方。あくまでも感覚的なものだが、D7000の絵は平面的でノッペリとしており、立体感に欠けるように感じられる。それは何が原因なのかよくわからない。レンズの差というより、たぶんセンサーかニコンの絵作りの差なのだろう。エッジの効いた立体感が得られるオリンパスの絵とはまったく傾向が異なる。この絵しか出てこないのであれば、わざわざ不便を我慢してまでクソ重いD7000を持ち出す理由はまったくない。よってD7000の実戦投入はなし。今後はオリンパスの絵作り(もしかするとパナセンサーの特性か?)との違いを検証するためのテスト目的でのみ使われる。そしてレンズを買ってまで使う価値があるか?というところを最終判断する。レンズを買ったとしても必ずしも写りが良くなる保証はないし、そもそも描写の傾向というものはボディー起因だからレンズによって変わるものではない。レンズまで買ってしまうともう後戻りできなくなる。手放すなら傷の浅いうちがいい。早期売却の可能性もあり得る展開になってきた。

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