郡上八幡 2011年8月 E-620 / ZUIKO Digital 14-42mmF3.5-5.6
デジタルカメラに限らず、スマートフォンでも何でも液晶には必ず保護フィルムを貼るっていう人、多いのではないのだろうか? たぶんこういう人はデジタル機器と同時に保護フィルムもセットで買って、購入後すぐに貼る習慣がついているのだろう。傷を付けずにキレイに使いたい気持ちはわかるが、そこまでして何の意味があるのだろうかと思う。自分は断然「貼らない派」だ。
僕が保護フィルムを貼らない理由は、「見づらくなるから」がすべてだ。自分も一時は貼ってみたことがあるが、明らかに見えにくくなるのですぐ剥がしてしまった。それ以来、貼ったこともない。最近の液晶は昔に比べるとずいぶんキレイになって、とても色鮮やかで精細に見える。画面を見ているとうっとりしてしまうほどだ。それが保護フィルムを貼った途端にくすんでぼんやりした画面になってしまう。せっかくのキレイな画面を直接見ないなんて、損していると思う。
デジタルカメラの寿命なんてせいぜい3年がいいところだ。スマートフォンなんか新機種が出るたびに買い換える人も多いだろう。それなのにせっかくのキレイな液晶画面を一度も見ずに手放してしまうのは「もったいない」以外の何物でもない。おそらく貼る人の主張は、液晶に傷が付くと買い取り価格が下がるからという理由なのだろうが、デジタル機器はすぐに値下がりするから売る頃になれば傷があってもなくても価格に大差はない。しょせん二束三文だ。そんなつまらんことを気にして後生大事に使ってどうする? デジタル機器は使ってナンボ、ガンガン使い倒して元を取る。それが正しい使い方だ。
液晶保護フィルムっていうのも、よく考えると変な日本語だ。というのも、ここでいう「液晶」とは液晶そのものではなく、その外側にある保護カバーのことだからだ。本当の液晶はカバーの下にあって、外からは触ることができない。つまり液晶そのものに傷が付くことは絶対にないのである。保護カバーにさらに保護フィルムを貼るというのは二重保護ではないか。明らかに過保護だ。たぶんこういうことをするのは日本人だけではないだろうか? 外国人も保護フィルムを貼るのか聞いてみたいものだ。
保護カバーというのは主にアクリル樹脂でできていて、十分な硬度がある。だからめったなことで傷が付くものではない。2年くらい使っているカメラでも、光にかざしてよく見れば細い筋が1本か2本確認できるかどうかという程度である。それにこれはあくまでもカバーなのであるから、万が一破損したとしても修理で交換が可能だ。実は僕も一度不注意でE-520の液晶保護カバーを割ってしまったことがある。その時はオリンパスに送って修理代が5000円ほどだった。そのうちカバー代は500円であとは技術料だ。万が一の時はその程度の出費で交換が可能なのだから、必要以上に気を遣うことはないのである。
液晶面に傷が付く主な原因は、鞄などに無造作に入れているためだ。だから直接他のものに触れないようにすればよい。別に専用のカメラケースでなくても、小さなポーチでも何でもいい。とにかく何かで包む。これだけで傷は防げる。僕の持っているカメラは液晶面だけでなく、ボディーもとてもきれいだ。いちいち保護フィルムを貼るよりも、その方がよっぽど効果的だ。
もう一度言うが、デジタルカメラは使ってナンボだ。どうせ2~3年で寿命を終えるのだから、本来の性能を発揮させてやらなければカメラに対して申し訳ない。