価格.comのクチコミ掲示板を眺めていると、D7000の画像は眠いという意見をよく見かける。自分のD7000もそう思っているのだが、どうもこれはAFの精度が出ていないためらしい。それは前にも検証済みで、微調整すれば良くなることは確認しているのだが、どうも腑に落ちない。ビシッと決まるときは決まるのだが、時々外れてモヤモヤする。というか、モヤモヤすることの方が多いような気がする。後ピン傾向があるのは確かなのだが、それだけなら微調整で解消するはず。しかし後ピンを直してもまだバラツキが存在するようなのだ。そのためピントが合ったり合わなかったりするのだろう。
クチコミ掲示板ではサービスセンターに調整に出したら見違えるほど良くなったという報告もあり、それなら一度出してみようと思ったのだ。もともとAFの精度が出ない原因は、撮影レンズからサブミラーを通して導かれるAFセンサーまでの光学的距離が撮像素子までの距離と厳密に一致していないことによる。それは一眼レフの構造上、宿命ともいえる問題だが、基本的には出荷時の検査で厳密に調整されているはずのものだ。しかし何らかの理由でわずかにズレているとAF精度不良となって現れる。多少のズレはAF微調整機能でカバーできるが、それはあくまでもソフトウェアで誤魔化しているに過ぎないので、できることなら物理的な精度を厳密に調整するに越したことはない。
とにかく、こういうことは保証期間内にやらせておくべきだ。メーカーは「規定の範囲内」で済ませようとするだろうが、完全でないものを売ったのはメーカーの責任だ。たとえクレーマーと思われようが、納得できるまで調整させるべきだ。このAF精度不良問題が解決するまでD7000は使う気になれない。本来の性能を発揮できていないと思われるので、このままでは売るに売れない。とりあえず入院させてみて、良くなったら売らない、良くならなかったら売る、で決めようと思った。それが最終的な判断材料となる。
田舎でサービスセンターには持ち込めないので、横浜の修理センターに直接送付した。サービスセンターではその場で調整してくれるらしいが、本格的な調整まではできないので直接修理センターへ送った方が確実だろう。しばらく使えなくなるが、どっちみち使ってないので痛くも痒くもない。そして約8日で返ってきた。問題はちゃんと調整されたか否かである。普通、修理明細票が入っているはずだろう。たとえ無償修理であっても必ず添付するのが当たり前。それがないとどこを直したのかわからない。しかしどこを探しても入ってないのだ。これじゃ本当に調整されたのか知る由もない。もしかしたら「異常なし」でそのまま返された可能性もある。こんな対応あるか! 後日、明細票を発見したが、「点検しましたが、規定の範囲内で異常なし」と書かれていた。
それで退院後、AF精度について再検証している。しかし以前と変わったような気がしない。やはり後ピン傾向は変わっておらず、それを打ち消すためには以前と同じだけの補正量が必要であった。どう考えてもそのまま返されたとしか思えない。ますます疑心暗鬼になる。メーカーのこういう対応がユーザーを失うことにつながるのだ。
検証する中で、ピント精度不良に関して新たな事実が明らかになってきた。それは至近側からアプローチするのと無限遠側からアプローチするのとでは合焦位置が明らかに異なるという問題だ。無限遠側からアプローチする方がより後ピン傾向が強くなることがわかった。どうやらバラツキの原因はこれらしい。またズームレンズの場合、焦点距離によってもズレ量が異なり、望遠側より広角側で後ピン傾向が強くなることもわかっている。したがって広角側に合わせて微調整すると、望遠側では行き過ぎになってしまうのだ。
どうやらこれは個体差というよりD7000の持病のようなものだろう。いくら調整しても良くはならないと思われる。特にフォーカシング方向によって合焦位置がズレる問題は致命的だ。だからいつも眠い画像しか撮れないんだな。もちろんライブビューで撮った画像が一番シャキッとしていることはわかっている。しかし位相差AFではどうやってもそこまで追い込めない。したがって常にライブビューで撮ればいいってことになるが、それじゃ何のための一眼レフかわからない。そこまでするなら素直にミラーレス機を使う。
あわよくばこれで劇的に改善されてD7000生き残りかという淡い期待を抱いたが、それも見事に打ち砕かれた。その代わりにD7000のAFは失格という烙印が押された。いくらレンズを買ってもAF精度に不安があると使う気になれない。何度も言うが、ファインダーあっての一眼レフである。ライブビューでしか撮れないんならそんなカメラ要らない。おまけに今回の対応でニコンへの信頼も失墜した。しょせんそういうメーカーだ。どんどんD7000から心が離れていく。もう結論は出たと思っていいだろう。もともと縁がなかったということだ。
コメント
私もE-620から次はNikonかもと思ってましたが、
ちと頭冷やします。
情報ありがとうございましたm(__)m
これ難しい問題ですね。私はPetnaxの新宿サービスと付き合いが長いので、まさにクレイマー状態で、K-5一号機も二号機も、それ以前のカメラも徹底的にピント調節を追い込みました。またレンズもDA17-70mmでは望遠側がピントを外す事が多く、上にも書かれている通り、広角、望遠どちらかに合わせると反対側の精度が悪くなる訳ですが、それでもあーだこーだとレンズを分解させてまで調整して貰っています(結局そのレンズ、壊れちゃったので新品と交換ですが、新品は無調整で問題なかったです)。
勿論、それでも時折、嘘だろ!、と言うピンボケに出くわしますが、それはもう一眼レフのAFの構造上、諦めています(K-5は暗所の精度がちょっと弱いですね、それがK-5IIから暗所でも強くなったようで)。
NikonのカメラはローパスフィルターレスのD7100のJPGを見ても「えっ?」と思うくらいの眠さで、カリカリに仕上がるPetnaxユーザーからするとかなりびっくりします。レンズが追いついていない可能性もありますが、K-5と同じセンサーのD7000も明らかに眠い描写なので、これがNikonの仕様なのだろうなと思っています。
それとPetnaxの場合、無限遠からピントを合わせた方が良いんです。この辺はメーカー毎に違うのかもしれませんね。
もう一度、Nikonのサービスに依頼されては如何でしょうか?。それで仕様ですとか、規定範囲内である、なる回答があったら、流石にお口あんぐりですが、しつこく粘ると重い腰を上げてくれるかもしれません。サービスは人対人なので、点検をされた方と実際に電話などで話し合うのも手かも知れませんねぇ。
>匿名さん
今はE-620が恋しくなってます。(笑)
>BigDaddyさん
フォーカシング方向によって合焦位置がずれるのはどんなカメラでも多かれ少なかれあると思いますね。
絞れば問題ないってレベルですが、レンズの収差にも影響を及ぼすので遠景では周辺画質はかなり違ってきますね。
ニコンのJPGはシャープネスを強くかけない方向なので、どれも眠く見えるのは同じだと思います。
ただ芯のある眠さと、明らかにピンボケしてるのとは全然違うんですよね・・
もうこれ以上このカメラに関わりたくないんですよ。サービスと喧嘩しても余計なストレスが増えるだけですしね・・
最近になっていろんな動きがありましたが、もう一眼レフの時代じゃないと思うんですね。
それも含めて全リセットしたい気分なんです。
こんにちは!
「根本的にAF精度に問題があるのだから、何をやったって同じだよ。」
と言われてしまえばそれまでですが、手持ち撮影の場合次の方法で撮られてみるとどうでしょうか?
AFモード→AF-C(コンティニアスモード)
AFポイント→中央一点
ドライブモード→連写(何枚か撮ってピントのバラツキをチェックするため)
被写体が静止物でも私がよくやる方法なのですが、構図をあまり変えたくない時には向きませんが、
マルチセレクターでいちいちAFポイントを変えたくない場合とか、たえず意図するピント位置が遠景、近景を繰り返したり、
それの距離差がある時などは、AF-Sモードの時より歩止りが良かったなんてこともありました。
しかし不安材料ばかりが蓄積してしまいますと精神衛生上良くありませんし、撮影意欲も低下してしまいますよね。
私なら早めに売却してしまうかもです。(汗)
>ハンドル職人さん
なるほどAF-Cモードで連写ですか・・
要するに数撃ちゃ当たる作戦ですね。(爆)
D7000のAFはダメとよく言われていますが、被写体のパターンによってもかなりバラツキがありますね。
時々、えっ!というほど外れることがあります。
結局、MFで撮るのが一番確実という結論になりました。(爆)
売却問題は次の記事までお待ち下さい・・(爆)