実はE-M10mk2は9月1日に届いていたのだが、全く使っていない。一応、当日は初期不良がないかチェックしたり、設定をいろいろ変更して自分好みに合わせたりするが、翌日には指一本触れなかった(笑)。その後も一度だけ外で30分ほど試し撮りしただけで、全くと言って良いほど触ってない。今となっては買ったことすらほとんど忘れている(笑)。
これって別に欲しかったからじゃなく、安いから買っただけだからね(笑)、まあそうなるのも当然だろう。買った瞬間に安心しちゃうんだ。そしてすぐに興味がなくなる。これも型落ち狙いの宿命だろう。現行品なら金さえ出せばいつでも手に入るから、買って安心する必要はない。使いもしないものを買う必要もないだろう。でも型落ちはそうは行かない。タイミングが勝負なんだ。ギリギリまで値下がりを待っていると突然品切れになったり値上がりしたりする。底値狙いはイチかバチかの危険な賭けである。だからいつもハラハラしてるんだ。それで運良く捕獲できたら儲けもの、それだけで安心しちゃう(笑)。もともと必要があって買ったわけじゃないから、その瞬間に興味がなくなるのも当然である。
これほどカメラに興味がなくなったのは2年前くらいからだろうか。その頃からカメラは「実用品」になった気がする。言い換えれば「道具」ということだ。実用品というのは「必要なときだけ使うもの」と定義できる。たとえば自転車。通勤通学や買い物の足として乗るのはもちろん実用と言えるだろう。それは必要があるから乗っているわけだ。しかしサイクリングなんて全く用もないのに遠くまで自転車に乗っているわけだから、それは実用ではなく完全な趣味である。
これと同じことはカメラについても言える。自分の中ではいつからかカメラは旅に出たときしか使わなくなった。つまり旅や登山の記録として必要だから使っているわけで、用もないのにカメラに触ることはない。かつてのようなネイチャーフォトはもちろん、近所のお散歩写真なんてのも一切撮らない。そのような「写真のための写真」は必要性が全くないものであり、完全に趣味の領域である。もはや「写真を撮りに行く」という行為自体に興味がなくなったのだ。
そして非実用の最たるものが「テストのためのテスト」だろうと思う。全く用もないのにレンズの描写力やセンサーの性能を試すためだけに撮影をすることは実用性からは最も遠く離れている。それはカメラを道具としてではなく、おもちゃとして扱っているからである。言い換えれば実用品の対義語は「愛玩品」であろう。カメラは使うものではなく愛でるものなのだ。
世の中のカメラマニアの多くはカメラを実用品ではなく愛玩品として扱っている。フィルムカメラなら用もないのに何度も空シャッターを切ったり、デジタルカメラならその辺の小物を撮影して高感度ノイズのテストをしたりする。そして結果に一喜一憂するわけだ。かつての自分もそういうところがあった。昔は手に入れたカメラやレンズの性能が気になって仕方がなかったから、しょっちゅうテスト撮影をしていた。しかし今はそういうものに全く興味がない。ちゃんとした写真が撮れれば何でも良い。用もないのに写真を撮りに行かない。カメラには一切触れない。実用品になるとはそういうことだろう。カメラなんて写真を撮るためのただの道具に過ぎないんだ。
デジタルカメラの時代になってから、写真ではなく「カメラのテスト」が趣味(あくまでも本人は認めないが)っていう人間が圧倒的に増えた。それは言うまでもなく、タダで何百枚でも撮れ、結果をすぐにパソコンで確認できるからだ。フィルム時代ならこんなことはあり得なかった。そして等倍で表示してレンズは開放から四隅までパキパキじゃないとダメだとか評論するわけだよ。それをやられるとメーカーもたまらないから、巨大で超高価なレンズしか作れなくなる。
カメラの性能なんて一切興味がない。高い金を出せば良いのは当たり前のことだからだ。それは自分の能力とは全く関係がない。しかし時々勘違いする奴がいるんだな。カメラの性能をあたかも自分の能力であるかのように自慢する奴が価格.comのクチコミあたりで現れる。当たり前だがそのカメラを作ったのはお前じゃない。たかだか数十万出して買っただけのことだ。そういう奴はいわば自分の経済力に酔いしれてるだけなんだよな。金で買えるものなんてしょせん大したものじゃないんだよ。
コメント
こんにちは。
仰る通りだと思います。カメラはツールでしか無いんですよね。本文中にもあるように、ちゃんとした写真が撮れればそれで良いんですよね。私自身ももう家族写真くらいしか撮らないんです。だからもっと軽くてシンプルなカメラがあれば十分なんです。最近ようやくそのことに気がつきました。
実はE-M10 MarkII、狙っています(笑)
>中古のスバルさん
今は猫も杓子もフルサイズという風潮ですが、本当にそんなデカいカメラが必要なんでしょうか?
カメラなんてm4/3くらいがちょうどいいんだと思います。
今はE-M10mk2もGX7mk2も旬ですよ(笑)。
昔、デジタル一眼レフを比較するブログとか言うただひたらすらテストしては売り払って新しいカメラを買って・・・、そんな人いましたよね。
4/3、m4/3にかなり力を入れていて非常に参考になったサイトですが(私の4/3、m4/3の知識は全部そのブログで得たと言っても良いくらいです)、正直、この人、何が楽しいのか?、自分はあーはなりたくないなって思っていました。突然閉鎖されて、急にそんなテストしかしない自分が嫌になったのでしょうかね。心無い中傷コメントに嫌気がさしてブログ閉鎖って人もいますしね。
私はテストにかなり時間を掛けるタイプです。中古の場合、初期不良で返品交換時期が決まっているので、その間徹底的にテスト、実際E-M1はそれで返品交換しています。多くは日課に近いウォーキングがてら近所の河川敷でやってやるんですが、初期不良期間を過ぎたらさすがにテストの為のテストはしないですねぇ。
まぁうちのブログもその比較するブログと大して違わないと思う人もいるかもしれませんが、「自分の言葉で己を主張する」、これが趣味だからしょ~がないです(笑)。
>BigDaddyさん
そのブログ、私もよく見ていました(笑)。しばらく見ないうちに閉鎖されていてびっくりしましたが、どういう心境の変化なんでしょうかね? やっぱり虚しくなってきたということなんでしょうか・・。おそらくあのブログって凄まじいアクセス数あったと思うんでもったいないと思いましたが・・(笑)
新しいカメラを買ったらクセを知るためにとりあえずテストは必要なんですよね。レンズも弱点を知るために一度はテストをしておかなければなりません。でないと実戦で安心して使えませんからね・・。まあ新入り機材の入門儀式みたいなもんです(笑)。でもそれが済んだら私の場合、ほったらかしですね。用がない限り触りもしませんし、別名「塩漬け」とも呼びます(笑)。
BigDaddyさんのレビューはやっぱり面白いと思うんですよ。多分に主観が混じってるからでしょうね。客観的なデータを並べるだけならDxOmarkでも見てりゃいいだけでしょ? まあ自分が使うためにテストするのはいいと思うんですよ。でもそれが自己目的化しちゃって、他人の受けとか気にし出すとあのブログの人みたいに虚しくなっちゃうんじゃないかな?と思います。
全く使っていないK-S2&18-135と違ってたまにM4/3機は使いますが過去あれだけ買っていた一眼カメラボディやレンズ今までのように定期巡回してる型落ちハンターさんのブログを参照して底を打ってもを買おうと思わなくなったのは年齢によるものでしょうか…
夏が終わり急に上がったクルマのバッテリーとブルーレイディスクを読み込めなくなったレコーダーをネットで最安値を比較して買いました(汗)
あ、大往生までに中古α7かD610は買おうと思います(爆)
>ド素人志向さん
必要なカメラはすべて買いました。
もうカメラは買わないと思います。マークしてるカメラがなくなったので・・(笑)