今井谷の八講桜

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2001年4月 F3 / SIGMA 70-200mmF2.8EX / RVP

奈良県桜井市の倉橋から明日香村へ至る途中の道沿いに「八講桜」と呼ばれる一本のしだれ桜がある。かつて満願寺という寺があったことから「満願寺の八講桜」とも呼ばれているが、現在その場所は集会所になっている。樹齢300年を超えると言われる老木であり、やや衰えも見られるが、それでも満開の時期には薄桃色の可憐な花をいっぱいに咲かせる。


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2001年4月 OM-4Ti / ZUIKO 65-200mmF4 / RDP3

道からすぐ見える場所にあり、集会所まで上がれば間近で眺められるのだが、夾雑物が多く、写真的にはなかなか難しい被写体である。道からだとどうしても見上げるアングルになってしまうし、近くまで行って広角で撮ると、花の密度が疎らになって迫力が出ない。少し離れて道の向かい側から望遠レンズで切り取るのが最もボリューム感を出せると思う。

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2001年4月 OM-4Ti / ZUIKO 65-200mmF4 / RDP3

しだれ桜独特の小振りな花はソメイヨシノと違って上品な味わいがある。

ところでこれらの写真はすべて同じ日に撮影したものだが、カメラが違うところを見ると、わざわざマウントの異なるカメラを2台持って行ったということだろう。その理由はたぶんズイコー65-200mmF4というきわめて珍しいレンズを使うためだったと思われる。このレンズはヤフオクで手に入れたものだが、外観が非常に綺麗でほとんど使った形跡がないような極上品であった。ただ残念なことに、このレンズの持病であるクモリがわずかに出ていて、オーバーホールに出しても取れなかったのだ。それを気にして後に二束三文で手放してしまった。

しかしOMマウントの望遠ズームというのはきわめて貴重な存在であることはOMファンなら誰もが認めるところだろう。オリンパス純正はもちろん、サードパーティー製でもOMマウントは稀少だ。しかもこれだけの良品となるとめったにお目にかかれない。古い時代のズームながら写りはなかなか良かったし、望遠でF4固定という明るさも今となっては珍しい。クモリなどは実質的に影響はなかったはずだ。そう思うと手放したことが悔やまれてならない。カメラ関係ではさんざん散財を繰り返してきたが、これは最も後悔している出来事の一つだ。ああ、また嫌なことを思い出してしまった・・(爆)