杣之内町の一本桜

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2014年4月 K-30 / SIGMA 17-50mmF2.8EX DC

このところ毎年撮っているが、天理市杣之内町にある一本桜をまた見てきた。4/1現在の状況だが、写真を見るとちょっとだけ早かったようで、いまいち力がない。桜は完全な満開じゃないとダメなんだよなぁ。でも明日は雨が降るみたいだから、週末まではもたないだろう。

一本の桜で80枚も撮って、セレクトしたらたったの6枚。それも同じようなのばっかり・・(苦笑)


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2014年4月 K-30 / SIGMA 17-50mmF2.8EX DC

これが広角レンズでとらえた全景。周りの状況がわかるような一枚も押さえておくべきだろう。

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2014年4月 K-30 / SIGMA 17-50mmF2.8EX DC

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2014年4月 K-30 / SIGMA 17-50mmF2.8EX DC

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2014年4月 K-30 / smc DAL 55-300mmF4-5.8ED

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2014年4月 K-30 / smc DAL 55-300mmF4-5.8ED

樹形が最も美しく見えるのはこの角度か? 離れて望遠でないと撮れない。

また同じことを書くが、桜は何度撮っても同じ構図でしか撮れない。それでも毎年撮ってしまう(爆)。それは結局、「もっと良いのが撮れるかもしれない」という期待からだろう。でも往々にして最初に撮ったのが一番良くて、それを超えられないというのはよくあることだ。

これがフィルムだったら一回撮ってそれで終わりで良かったのだ。天候などの条件はどうしようもないにせよ、基本的に画質がそれ以上向上することはないのだから永久保存されてしかるべき作品となる。しかしデジタルカメラの場合、新しいほど画質が向上しているので、カメラを買い換えたらまた撮り直ししなければならなくなる。もちろん過去の写真が劣化するわけではないが、最新のカメラと比較すると相対的に劣化しているのである。それは同じカメラを使っている限り気づくことはなく、カメラを買い換えた瞬間に「劣化」するのである。誰でも今使っているカメラが最高だと思っているだろう。しかしそれは長くは続かない。たとえばE-620を使っていた頃は、このカメラで撮った写真が最高だと思っていた。それを使っている限り劣化することはない。しかしK-30に乗り換えた瞬間にE-620で撮った写真が劣化した。こうやってまたすべての写真を撮り直さなければならなくなる。デジタルカメラを使っている限り、このループは永遠に繰り返される。幸せになる唯一の方法は、永遠にカメラを買い換えないことである。そうすれば過去の写真はいつまでも新鮮なままでいられる。

自分がネイチャーフォトから撤退したのは、結局は「マンネリ」が原因であったことを思い出した。やっぱり毎年毎年新たな表現を求めて同じことを繰り返していたのである。しかしそうやっても良い写真が撮れるなんてことは滅多にあるわけじゃなく、最初に撮ったのを超えられないのはいつものことだった。そうやっているうちにマンネリから抜けられなくなり、写真を撮ること自体が面白くなくなった。自分は同じ場所に何度も通い詰めて最高の瞬間を待つというような忍耐を要求されることが大嫌いである。寒さに耐えながら日の出前から待つなんて論外(笑)。だから基本的に自分はネイチャーフォトに向いていない、そう悟った。どう頑張っても他のカメラマンに勝てるわけがないとわかると、さっさと撤退していった。

要するに桜みたいに毎年必ず撮れる被写体はダメなんだ。それをやると永遠に撮り直さなければならなくなる(笑)。そうじゃなくて、その場所その瞬間でしか撮れない写真にこそ意味があるのだと思う。スナップの極意は自分が感じた瞬間にシャッターを切ることと言われるが、なかなかそう簡単にできるもんじゃない。やっぱりいろいろ考えちゃう。こんなつまらないもの撮って何になるのだろう・・?とかね。でも一期一会の風景を切り取らなければ撮り直しループから抜けられなくなる。これがマンネリの始まり。たとえ古いカメラで撮った写真であろうと、それが撮り直しの効かないものであれば永遠の輝きを放つことには違いない。

よって、撮り直しの効かないものを撮ろう。それが脱ネイチャー宣言だ。(笑)

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