芳ヶ平

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芳ヶ平湿原 2002年10月 F80s / AF-S Nikkor 24-85mmF3.5-4.5G / TREBI 100C

典型的なネイチャーフォト。昔の写真はこんなのしか残っていない。(苦笑)

今の自分が最も価値が低いとコキ下ろすネイチャーフォト、なぜダメなのか?

要するにネイチャーは被写体の力がすべてなのだ。写真雑誌で紹介されているような有名撮影地へ行けば誰だってキレイな写真をモノにできる。今はデジタルの時代だから、技術なんかなくてもカメラが勝手に撮ってくれるし、失敗などあり得ない。もちろん天候にも左右されるだろうが、それは運。大勢のカメラマンが三脚を据えて同じ方向に向かってシャッターを切り、同じような写真を撮っていったい何になるのだろうか? それがネイチャー撤退、もしくは写真をやめた理由だ。



2002年10月 F80s / AF-S Nikkor 24-85mmF3.5-4.5G / TREBI 100C

草津白根山の駐車場から多くの観光客が「お釜」を目指して登っていく中、反対に谷間へ向かって下って行った。その先にあるのが芳ヶ平湿原。こんな所まで誰も来ない。絶景に嬉々として写真を撮る。しかし結局は風景に撮らされているだけなんだなぁ。後から冷静になって見るとつまらない写真ばっかり。素材が良ければ誰だってキレイな写真は撮れる。自分の写真はただそれだけ。写真から語りかけてくるものが何もない。

確かにそこへ行くこと自体が容易でなければ、体力も要るし、誰でも撮れるというわけにはいかないだろう。でもただそれだけじゃ、やっぱり撮らされたことには違いないのだ。風景と対峙する中で自分が感じたことを画面の中に封じ込められなければ本物じゃない。もちろん、奇をてらってこねくり回せばいいってもんじゃない。大事なのは自分がどう感じたかであって、ただ「キレイだから撮りました」という写真は何の価値もない。

コメント

  1. まっさー より:

    自分はいわゆる「隠れ鉄」でして、以前は鉄道写真に没頭していました。しかし、これもネイチャーと同じで、ただ撮ったのでは被写体が全てなんですね。だから所謂「お立ち台写真」なんてその場所に行きさえすれば誰が撮ったって殆ど同じ写真になる訳です。せいぜい季節によって背景が変わるくらいです。そんな鉄道写真の中に自分の伝えたい事、表現したいものを写し込むにはそれなりの感性が必要ですが、私には残念ながら被写体である車両に対する思い入れはあっても、それを形にする感性は有りませんでしたので、思い入れのある車両が無くなってしまった時点で急激に写真に対する熱意が薄れてしまい、鉄写真から離れてしまいました。
    今、当時の写真を見返してみても、殆どが旅行雑誌や子供の絵本に載っているような所謂鉄道写真ばかりです。私に広田尚敬氏のような写真を撮る感性が少しでもあったらなあと思いました。

  2. オーナー(考え中) より:

    >まっさーさん

    ただ撮っただけではネイチャーは「絵葉書写真」になり、鉄道は「車両写真」になっちゃいますよね。
    誰が撮っても同じになるところがこの手の写真の落とし穴です。

    写真って基本は「発見」だと思うんですよね。
    たとえ近所であっても、自分だけの視点で何かを発見できるか・・?
    絶景でも何でもない、ただの平凡な風景に何かを語らせてこそ本物です。
    そういう感性はなかなか身についてこないです。(^^;

  3. yamauchi(ハンドルネーム考え中) より:

    おはようございます。

    僕はフィルム時代から広角と中望遠の単焦点レンズを好んで使ってきました。理由はズームだと絶景ポイントでみんなと同じ写真になるからです。ズームが悪いんじゃなくて感性がない証なんですが( ̄▽ ̄;)

    フォーサーズでは何を血迷ったかズームを2本揃えてしまいましたが便利です。(おいおい!)
    でも選んだ理由は選択肢がなかったからで、高画質でもあったしね。

    山では軽いカメラに広角ズームと中望遠マクロかな。物欲抑えちう。

  4. オーナー(考え中) より:

    >yamauchi(ハンドルネーム考え中)さん

    自分は広角ばっかりで望遠はめったに使いません。
    それが「誰が撮っても同じ写真」になる理由じゃないかなと思います。
    絶景ポイントで広角で撮ったら、みんなと同じ写真になるのは当たり前ですからね。(笑)

    時代はフルサイズへと向かいつつありますが、あえてフォーサーズにこだわってみようかと思っています。
    マイクロじゃなくて、フォーサーズの方ですよ。
    風前の灯火と言われても、もはや心中する覚悟で。(爆)
    やっぱり軽いカメラ最高!です。

  5. BigDaddy より:

    1枚目、私は美しいです。こういう写真撮りたいと思いますよ。

    時に、何年か前、草津から万座、軽井沢方面にに行くのでお釜を単に通り過ぎただけだったのですが、そのお釜の反対側、「あれっ、人が歩いているぞ?」、車を止めて観察したら実に好みの風景が広がっていました。その時は急いで軽井沢に降りなくちゃならず「今度この辺りを中心に写真を撮ろう」と思った口です。

    私は行く事に意義があると思っています。行けば誰でも撮れる=行かないと撮れない、これは大切にしたいです。願わくはそこが観光地でなく絶景であれば・・・(笑)。

  6. オーナー(考え中) より:

    >BigDaddyさん

    その気持ちよくわかります。
    観光地じゃない絶景を撮りたいんですよね・・(笑)
    誰もが撮る絶景じゃなくて、自分だけが見つけたみたいな絶景を・・

    行かないと撮れない、確かにそうなんですが、大勢のカメラマンが車でわんさか押し寄せるような場所は行っても仕方がないと思っています。
    何時間も歩かなければたどり着けないような場所は、そこへ行くだけで価値がありますよね。
    それだけ苦労したら感動していい写真が撮れるだろうと勝手に期待してみたり・・(笑)
    だから軽いカメラは絶対条件なんです。