E-PL2 気になったこと

投稿日:2012年9月30日 更新日:

デジタルカメラ


伊勢奥津 2012年9月 E-PL2 / M.ZUIKO Digital 14-42mmF3.5-5.6II

E-PL2を購入してもうすぐ2ヶ月になるが、いくつか気になる点も明らかになってきた。大きくは以下の3点だ。


1) 液晶が見えない

これはもう、EVFを持たないミラーレス機の宿命でもあるので、このカメラだけの問題ではないのだが、E-PL2の液晶は直射日光下で特別見づらいと思う。これまで他のコンデジは多く使っているが、これほど見づらい液晶は初めてだ。液晶面に直射日光が当たると、途端に暗く見えてしまう。手で陰を作ってやるとその差ははっきりわかる。そのせいで露出を失敗しやすい問題がある。露出アンダーだと思ってプラスに露出補正すると、ドオーバーになってしまうことがよくある。また逆光でフレアが出ていても液晶で確認するのは非常に難しい。そのせいでかなり失敗写真を撮ってしまった。キットの14-42mmは逆光でフレアが出やすいような気がするが(フードを付けていないのが悪いのだが)、逆光下では眩しくて液晶がまともに見えないから、フレアが出ていたとしても気づかない。これは致命的だ。

同じオリンパス機でもE-620に採用されているハイパークリスタルIII液晶は非常に見やすい。これはオリンパスでは唯一の全透過型液晶なのだが、直射日光下でも問題なくよく見える。見やすさではトップクラスだろう。だから屋外でのライブビュー撮影はE-620の方が断然やりやすいのだ。ただ、この液晶は色再現性に難点があって、紫色の花などが青に見えてしまうという問題がある。初めて使ったときはちょっと面食らったが、慣れてしまえば別にどうってことはない。PCのモニターで見ればちゃんと紫色に写っているのだから、実用上はまったく問題ない。しかしこの色再現性の問題を嫌ってか、ハイパークリスタルIII液晶は後のモデルには採用されなくなってしまった。色再現性より直射日光下での見やすさの方がよっぽど重要だと思うのだが・・

もちろんこれらの問題は外付けのEVFを導入すれば解決する話だが、問題はその価格である。安い方のVF-3でも現在16,500円前後する。こういうアクセサリーは待っても安くならない。3万円しないカメラにこの価格はあまりにも割高感がある。将来E-PL5などを購入するのであれば使い回しは効くのだが、まだマイクロフォーサーズに移行すると決めたわけじゃない。未だにニコンへの未練がくすぶっている。手放す可能性がゼロじゃない以上、現時点でマイクロフォーサーズに投資することには慎重だ。高価なEVFを付けてまで使うカメラとも思えないし、そこまでするならE-M5が安くなるのを待った方が得策にも思える。液晶の見づらさはEVFを買わせるための戦略かと思えてきた。

結局、液晶はあきらめろってことか・・。露出を失敗しないように、直射日光下では絶対に手で覆いを作るべきである。

2) 撮影直後に再生ボタンを押しても数秒待たないと反応しない

撮影した直後にポストビュー画を見て、「あっ、今の失敗したな」と思うことはよくある。そういう場合、ただちに再生ボタンを押して表示させ、削除することになるのだが、どういうわけかすぐ再生ボタンを押しても反応しないのだ。レリーズ後、少なくとも3秒くらいおいてから押さないと再生モードに入れない。これはどういうことか?

もちろんポストビュー画はすぐ表示されるのだが、再生モードへの切り替えに時間がかかる。もう少し調べてみると、カードへの書き込みマークが点滅している間は再生モードに移れないことがわかった。JPEGなら1秒程度だが、RAWだと3秒ほどかかる。しかし普通はバッファにある画像を表示するのですぐに表示されるはず。少なくともE-620ではそんなことはなかった。撮影直後にピントなどを確認したいことはよくあるので、数秒といえども待たされるのはかなりイライラする。他のカメラではあり得ないような不可解な現象だ。たぶんこれもやろうと思えばできるはずなのだが、ソフトウェア的にコストダウンを図っているとしか思えない。

3) 縦位置センサーがない

これはレビュー記事で購入前にわかっていたことだが、実際使ってみると結構気になる。特にRAW現像する際にいちいち縦横を判断して手動で回転させなければならないのがめんどくさい。ショット数が多くなるほど大変な作業だ。E-620ではちゃんと自動的に回転してくれたが、E-PL2はコストダウンのためか縦位置センサーが省略されている。そのくらいケチるなよと言いたい。

自分はアートフィルターを使わないので関係ないのだが、これはジオラマをよく使う人には大きな問題だ。ジオラマというのは画面の奥行き方向にボカすことによってミニチュアらしく見せている。しかし縦位置センサーがないため、カメラは常に画面の短辺方向へボカそうとする。その結果、縦位置で撮ると左右方向にボケておかしなことになってしまう。これもまた中途半端な仕様。縦位置で撮れないアートフィルターなど欲しくはない。

以上、目に見えないところでコストダウンを図っているのがありありだ。オリンパスのローエンド機はこういうものなのか? やはり撮影の快適さで言えばE-620の方がはるかに上回っていると感じた。

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