豊郷町立豊郷小学校旧校舎

2013年9月　D7000 / AF-S Nikkor 24-85mmF3.5-4.5G

滋賀県豊郷町にある豊郷小学校の旧校舎。一般公開されているので一度行きたいと思っていたのだが、なかなか機会がなく、ようやく訪れることができた。

この校舎は昭和12年、アメリカ人建築家のウィリアム・メレル・ヴォーリズによって設計された洋風建築である。当時としては珍しい鉄筋コンクリート造りであり、大変モダンな建物であったのだろう。今見ても完全に左右対称な白亜の校舎はあまりに美しすぎて、とても小学校には見えない。どう見ても大学くらいの風格がある。

今から十数年前、老朽化した校舎の解体をめぐって町長がリコールされる騒ぎにまで発展したのは記憶に新しい。結局その後、別の場所に新校舎が建設され、旧校舎は地元の根強い反対によって保存されることになった。今では改修を経て一般公開され、常に見学者が絶えない人気の観光スポットとなっている。まさに何をか言わんやである。

2013年9月　D7000 / AF-S Nikkor 24-85mmF3.5-4.5G

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外観は鉄筋コンクリートだが、内部は木のぬくもりがふんだんに使われている。

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教室の机や椅子もオール木製。

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廊下に飾られていた壁画。

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階段も実用一点張りではない意匠が粋を感じさせる。

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名物となっているウサギとカメのブロンズ像。一番下からよ～いどん！でスタートする。

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踊り場でウサギは昼寝。その間にカメは黙々と登り続ける。

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そして頂上にいるのはカメ。

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こちらは音楽室のミニステージ。今では定期的にバンド演奏が行われているらしい。

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音楽室にあった古めかしいオルガン。今の小学校にもこんなオルガンってあるんだろうか？　今こういうものを作ろうとすると、ものすごくコストがかかりそうな気がする。

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「貴賓室」の掛札がいかにも戦前を感じさせる。

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こちらは別棟となっている講堂。まるで教会を思わせるような荘厳な雰囲気である。

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講堂に掲げられている校歌。

2013年9月　D7000 / AF-S Nikkor 24-85mmF3.5-4.5G

「けいおん」グッズを販売する土産物コーナーまでできている。こちらはファンが寄贈したものらしい。ちょっとしたテーマパークと化していた。（笑）

閉館間際に訪れたのであまりゆっくり見られなかったが、噂通り見応えのある校舎であった。訪れる見学者は圧倒的に若い人が多い。当然、聖地巡礼なのだろうが、今では町で一番の人気観光スポットだ。まさかこういう展開になるとは思ってもみなかっただろう。下手をすると解体される運命にあったのだから、どんな形であれ、こうやって甦ったのは喜ばしい。