PENTAX K-S1を触ってみた!

投稿日:2014年11月2日 更新日:

デジタルカメラ

K-S1が発売されて一ヶ月余り、近くの量販店ではどこを探しても見つからなかったが、ついに実機が入荷したので触ってきた! どんだけ田舎なんだ・・(^^; というか、こういう不手際をやっていること自体、オリンパスにはるかに遅れを取っているんだ。

まず実機を見た印象だが、カタログで見るより断然かっこいい! この角張ったシャープなデザインは好印象だ。見本機は黒だったが、質感もなかなか良い。

そして持ってみると軽さに驚くし、控えめなグリップの握り心地も良い。K-30みたいなゴツいグリップは長時間持っていると手が痺れてくるんだが、このくらいの厚さならそんなに疲れないだろう。やっぱり薄いボディーって機能的でかっこいいんだよな・・

ファインダーはK-3同等というだけあって、K-30より気持ち大きく見える。ただキットレンズがDAL 18-55mmだから暗くてザラザラしている。隣に置いてあるD3300と比べると何じゃこりゃ?となるだろう。この時点でもうアウトか・・?(^^;

シャッターユニットはK-30/50と同等だから、シャッターフィーリングもまったく同じ。相変わらずグシャッという感じの雑っぽい音に聞こえる。

電源を入れるとグリップ部のLEDが全部点灯するんだが、ピカピカ光って恥ずかしいと思う(爆)。もちろんバッテリーの無駄遣いでもある。まあこれはメニューで消せるみたいだから気にしないことにしよう。決して自慢するようなものじゃないぞ・・(^^;

K-S1で羨ましいと思うのは、液晶モニターが3:2になったことだ。K-30/50はなぜか4:3なのだが、上下に無駄な余白ができて画面が狭くなってしまう。ライブビューで撮影するときにこの差は結構大きい。画面のアスペクト比が3:2なのだから、わざわざ4:3にする意味がまったくわからない。

メニューを開いて気付くのは、文字のフォントが変わっていることだ。これはリコーのフォントを使っているようだが、モダンで見やすく、美しいフォントである。これまでのペンタックス機はK-3も含めてフォントがどこか野暮ったく、それだけでずいぶん損をしていたと思う。些細なことなのだが、これだけでカメラの印象がずいぶん垢抜けた感じになる。やっと他社並みになったということか・・

そしてINFOボタンを押したときに現れるコントロールパネルの項目が増えている。K-30/50では3行だったのが4行になった。もちろんローパスセレクターや回折補正といった新機能のためでもあるが、高感度NR、長秒時NRの設定がここからできるようになったことは羨ましい。これってメニューから設定するのが結構めんどくさいんだよな。

以上、良いことばかりなんだけど、ダメな点を挙げるとすれば十字キーとモードダイヤルに尽きる。これは発表時から予想していたことなんだけど、まさにその通りだった。十字キーの周りにモードダイヤルを配置した斬新な?デザインが売りとのことだが、この操作性はあり得ないだろう?

十字キーとモードダイヤルが同じ高さにあるため、ほぼフラットであり、十字キーは押し込むようにして押さなければならない。内側にあるものだから、むちゃくちゃ押しづらい。手袋をしていたら絶対に操作不可能だ。そしてモードダイヤルが思いっきり固い! 直径が大きいため親指の腹で回すことになるが、固すぎて指が痛くなってくる。これも予想通り。

いったい設計者は何を考えているのか? わざわざこんな操作系にする意味がまったくわからないんだ。奇抜なデザイン優先で考えたとしか思えない。とにかくこの2点だけが、すべての美点を台無しにするほどの致命的な欠陥。

軍艦部にある電子ダイヤルはこれまでと形状が異なっているが、なかなか高級感があり、クリック感も良い。それだけにモードダイヤルの駄目さ加減が目立ってしょうがない。

総括すれば、機能的にはK-30/50より上で、特にファインダーとローパスフィルターレスは羨ましい限りだが、水準器がないのと1ダイヤルなのが災いして、特に欲しいと思えるカメラではない。もちろん今のボッタクリ価格ではあり得ない。まあかつてのK-01並みに暴落したらお遊びで買ってみたくなるかもしれないが、メイン機にはなり得ない。中身はいいカメラなんだけど、あのモードダイヤルがすべてをダメにする。実に惜しいカメラだ。

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