2015年4月 K-30 / SIGMA 17-50mmF2.8EX DC
野迫川村の廃校3校目は到達することが最も困難な秘境中の秘境である。先の池津川小学校から県道734号線を赤谷方面へ下ってきて途中から左へ分岐する林道に入る。この先に目指す中津川集落があるのだが、すでに住民はいなくて廃村になっている模様。
人が通らなくなった道は当然荒れ放題である。距離にして2キロほどなのだが、人の頭大の落石がゴロゴロしており、それを避けながら超スローで慎重に走らなければならない。落石に直撃されたらと思うとゾッとする。かろうじて自動車が通れる隙間はあるが、下手をすると新たな落石で帰れなくなる恐れもある。
そうやって何とかたどり着いたのが上の看板がある駐車場のような空き地。廃校はそのすぐ前にある。
近くには民家が一軒あるが、とても人が住んでいるようには見えない。
そしてこれが昭和44年に休校となり、平成9年に廃校となった中津川小学校である。
建物は非常に古く、全部で三部屋くらいしかない小ぢんまりした校舎。やはり分校と呼ぶ方がふさわしいだろう。
これは手洗い場だったのだろう。なぜかベビーカーが捨てられている。
扉は外されていて、どうぞお入り下さいという感じだが(笑)、床は相当傷んでいるので細心の注意を要する。この中はたぶん職員室と思われる。
よくあるYAMAHAのスクールオルガンだと思うが、塗装が剥がれるとこうなっちゃうんだな・・
名前の書かれていない賞状がいくつか見つかった。ちゃんと中津川小学校と書いてある。こういうの泣かせるねえ・・
この機械はスライドプロジェクターのようだ。ずいぶん大がかりな装置だねえ・・
戸棚にあった電圧計と電流計。あまりに暗すぎて撮影不能なため、フラッシュを焚いた。(爆)
よくある社会科の掛地図が大量に・・
表紙には昭和43年と書いてある。ここでは時間が止まっているんだ。
もう一つの扉から教室内に入った。もともと二部屋あったと思われるが、すでに仕切りは取り外されて一続きになっている。
床の傷みが酷く、ほとんど落ちてしまっている。よく見ると奥には「体育祭」の文字が見える。一応窓はあるものの、板で覆われているため中は相当に暗い。肉眼でもほとんど視認できず、撮影にはギリギリの状況であった。
こんな古いオルガン初めて見た! いつ頃のものだろう? なかなかデザインに凝っているねえ・・
これまで多くの廃校を見てきたが、ここまで激しく崩壊したのは初めて見た。でもこのくらいは序の口なんだ(笑)。この廃校はまだギリギリ原形をとどめていて、見どころも多かった。たぶん撮り残したものもあるだろうけど、道が怖すぎて二度と行きたくない。(爆)
これで野迫川村の廃校3校を回り、この日の撮影を終えた。
コメント
うぉっ!、これは凄いですね。またさほど荒れていないのは良かったですね。
分校って意外と荒らされていないみたいですね。小さいのと僻地にあるので、余程のマニアでないと訪れないでしょうし。
オルガン、小学校はやっぱりオルガンでしょうね。これがあるだけで気持ちが高揚します。
>BigDaddyさん
そう簡単に来られる場所じゃないですから、荒らし専門のヤンキーは来ないです。(笑)
廃校にはオルガンが欠かせませんね。
今の学校にこういうアナログなものはないでしょうね・・